オンラインコミュニティのお悩みに役立つ情報をご提供する「OSIRO COMMUNITY TIPS」第1回目となる今回は、コミュニティのスタート前の準備について解説します。
「オンラインコミュニティに興味はあるものの、なにから始めればいいのかわからない...」
このようなお悩みの声をよくいただきます。オンラインコミュニティの立ち上げは、一番最初の準備が非常に重要です。そこで今回は、コミュニティをスタートさせたいと思った際の準備段階で行う「コミュニティ設計」で重要になる3つの要素について紹介します。
コミュニティ設計とは?
コミュニティ設計とは、自身が作りたいコミュニティの姿をイメージし、それを具体的な設計に落とし込むプロセスを指します。今回は、コミュニティ立ち上げの第一段階として重要になるコミュニティ設計のうち、重要となる「目的設計」「コミュニケーション設計」「コンセプト設計」について説明します。
1:目的設計「“3つの要素”が重なる領域を活動の軸に据える」
「
目的設計」とは、自身や自社の活動(事業)目的や想定されるメンバーにとっての価値を俯瞰的に検討し、コミュニティの活動目的を設計していくことを指します。
例えばコミュニティが自身や自社の活動(事業)内容とギャップがある場合、コミュニティが活動(事業)の目的と相反するためコミュニティの優先度が低下してしまい、コミュニティの価値が生まれづらい状況が生まれてしまいます。一方で、コミュニティの活動目的とメンバーにとっての価値が相反してしまうと、メンバーとの共創関係が生まれないためコミュニティが活性化せず、不満を感じやめてしまうメンバーも増加してしまいます。
コミュニティをスタートする前には、やりたいことが次々と思い浮かびます。しかし、持続的なコミュニティを作っていくためには、まず
「コミュニティの目的」「活動(事業)の目的」「メンバーにとっての価値」の3つの観点から洗い出しを行い、すべてが重なる領域に活動の軸に据えることが大切になります。
2:メンバー設計「初期メンバーは熱量が高く発信に積極的な人を」
目的設計した後に行うのが、
コミュニティをスタートした際にどのようなメンバーに集まってほしいかを考える「メンバー設計」です。ここでは、
目的設計で定めたメンバーにとっての価値を踏まえ、コミュニティの目指す姿からイメージするメンバー像を定量/定性的に言語化し、そのような人がコミュニティに入ってもらえる集客手段などを考えます。
例えば、参考になるのはSNSのフォロワーや、イベントやライブ配信などに参加してくれるファンの方々の属性を分析してみること。そこからコミュニティのビジョンや表現したい世界観とすり合わせながら、集まってほしいメンバーの解像度を上げていくとよいでしょう。
また、現在SNSのフォロワーになってもらっている方の中でも、投稿にコメントをしていただける方など熱心に応援してくれるファンの方もいるかと思います。そのような方はコミュニティに入っても熱量高く応援してくれる傾向にあり、横のつながりを活性化させてくれる心強い存在になります。そのため、
初期メンバーは熱量が高くリアクションや発信に積極的なメンバーを中心に構成することをおすすめします。
ただ、
必ずしもSNS上での熱心なフォロワーとコミュニティの目的や世界観が合致しないこともあるので、そこには注意が必要です。
このようなメンバー像を言語化させていくと、徐々に最初のスタート時点でどれくらいの規模でスタートさせていきたいのかもクリアになっていきます。最初は「なるべく多くの人をコミュニティに集客したい」と考えていたものが、少しずつ現在の自分の状況や実現していきたいコミュニティの姿が明確になるにつれて、より具体的な人数になっていきます。
3:コンセプト設計「コミュニティ内外に伝わるコンセプトを考えよう」
目的設計とメンバー設計のプロセスで、イメージするコミュニティの解像度は高くなってくると思います。そのようなプロセスを経た後に非常に重要になるのが、コミュニティの理念ともいえる「コンセプト設計」です。
コンセプトを考える際には、以下の2つの視点で検討を重ねていきます。
【メンバーにとって「○○な場である」が落とし込まれているか】
目的設計で言語化した「メンバーにとっての価値」を踏まえ、コミュニティに参加するメンバーにどのような価値が提供できるのかをキーワード化して表現できているのかを確認します。
【対外的に打ち出すキャッチコピーの骨格になっているか】
今後コミュニティのPRを行う際に、このコンセプトを軸として、伝えたいメッセージ(コピー)を展開できるかを考えます。
まとめ
このように、
コミュニティを設計していくプロセスは自身や自社の活動(事業)やファンとの関係性を棚卸しし、改めて価値提供のあり方を考えていく作業ともいえます。しかし、そのプロセスを踏むことでコミュニティの立ち上げから成長までの段階がスムーズになります。その結果、コミュニティ内でメンバー同士の横のつながりも生まれやすく、活発なコミュニケーションから共創も生まれやすくなります。
しかし、
コミュニティ設計を一人または自社だけで考えることは難しく、コミュニティへの知見が豊富なアドバイザーとともに検討を重ねていくのがベターです。
オシロでは、コミュニティの立ち上げやコミュニティ設計のご相談も承っております。ぜひ下記フォームからお気軽にお問い合わせください。
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