2026年3月27日。東京・麻布にある国際文化会館で、小説家の原田マハさん(以下、マハさん)が主宰するオンラインコミュニティ・Mahalique(マハリク)の「第1回マハリクSallys総会」(※Sallysはコミュニティメンバーの愛称)が開催されました。
Mahaliqueは、マハさんの作品や活動に触れることによって、日々のささやかな発見や幸せを分かち合い、新たな出会いや創作のきっかけが生まれる場所。そのようなコミュニティの活動の中でも、一際貴重な機会となっているのがマハさんがご自身のアート小説を選書し、ご自身のナビゲートのもと作中の芸術家や作品を解説し、創作秘話を語る「原田マハ アート講座」です。
Mahalíqueについて - Mahalíque - [mahalique.com].png 680.03 KB今回の総会は、「原田マハ アート講座」の記念すべき第1期の締めくくりとして開催されたものでした。桜が満開を迎える3月の暮れ、マハさんとSallysの皆さんの笑顔溢れる総会の様子をレポートします。
Mahalique(マハリク)
mahalique_top.jpeg 974.78 KB原田マハの作品や活動に触れることによって、日々のささやかな発見や幸せを分かち合い、新たな出会いや創作のきっかけが生まれる場所。原田マハの感性を愛し、共感する人々が自由に語らい、交流し、そこから始まる「新たな物語」を慈しみ、ともに育んでいく。物語・ことば・アート・食・映画など、テーマごとに新たな活動が生まれていく、活発な創造の場を目指している。
活動内容
1.原田マハ アート講座
数々のアートの物語を紡いできた原田マハがナビゲートする、感性と共鳴からはじまるアートの学びの場。(毎月1回開催)
2.Diary & Dialog「ちょっといいこと、こんなこと」
原田マハが展覧会や旅、日々の暮らしの中で感じた「小さな気づき」を綴る書き下ろしのショートコラムを公開。(月数回更新)
3.マハの相談室「一緒に考えようか。」
メンバーから届いた相談に原田マハが寄り添い、そっと背中を押すことばをお届けする連載コーナー。
4.限定ライブ配信・ゲストとの語らい「Artalk&Co-talk(アートーク・コートーク)」
アートや旅、グルメ、お仕事にまつわるトピックや、原田マハの創作の裏話を、原田マハと多彩なゲストによる特別ライブで、隔月配信。
5.対面イベント「今から会いましょう」
講座修了のタイミングなどに合わせて、対面イベントを開催。原田マハ本人、そしてメンバー同士の交流の機会に。
6.Mahalíque 読書ひろば
メンバーが原田マハの作品を中心に自由に語り合えるブッククラブ。
Mahalique 第2期Sallys(メンバー)募集中!
Mahaliqueでは、2026年4月6日(月)より、第2期となるSallys(メンバー)を募集しています。
事前登録開始: 2026年4月6日(月)
応募締め切り: 2026年4月11日(土)
※締め切り日前に想定人数に達した場合は、告知なく締め切らせていただきます。
※次回の募集は未定です。
詳細・お申込みはこちら▼
https://mahalique.com/about
特別な機会を、特別な場所で。Mahaliqueでしか味わえない唯一無二の体験
桜も満開へと向かう三月の暮れ。国際文化会館には一際華やかな装いと表情のもと、会場へと足を運ぶ人々がいます。Mahaliqueのメンバー、愛称「Sallys(サリーズ)」の皆さんの姿でした。
記念すべき第1回目となる「
マハリクSallys総会」が、ここ国際文化会館に選ばれたのは、マハさんたっての希望から。国際文化会館は日本と世界の文化交流の促進をはかることを目的に、1952年に民間団体として設立(現在は公益財団法人)。
創立者の一人に名を連ねる松本重治は、マハさんの『
美しき愚かものたちのタブロー』(文藝春秋)の主人公であり、国立西洋美術館の礎をつくった松方幸次郎の義理の息子であり、戦後松方コレクションの返還にも尽力した人物として知られています。
DSC05775 2.jpeg 8.11 MB国際文化会館の庭園
特別な機会を、特別な場所で。この場が特別なのは、「マハリクSallys総会」が初開催であることだけではありません。この日から遡ること1週間前、2026年3月20日は、マハさんの作家デビュー20周年の記念日だったのです。
2025年9月から始まった
Mahaliqueで出会い、交わり、共に過ごしたSallysとしてマハさんの特別な節目を祝う。まさにこのコミュニティでしか味わえない体験です。
DSC05172.jpeg 6.15 MB会場に到着したSallysの皆さんそれぞれに、期待と高揚の表情が見られます。春らしい軽やかな色味の装いが会場を満たすなか、今日という時間を存分に楽しむために着付で来場したSallysも。会場は一層、華やかさを増していきます。
デビュー20周年の原田マハさんを囲む、春の一時
原田マハさん(ボカシ入れ).jpeg 4 MB原田マハさんそして、ついにマハさんが会場に到着します。移動中、タクシーが渋滞につかまったため急遽電車で移動となり、文字通り「駆けつける」ことになったマハさんですが、快活な笑顔で軽やかに入場するマハさんの姿に、会場には割れんばかりの拍手が沸き起こります。
壇上にあがり、スピーチを始めるマハさんは冒頭、会場に到着するまでの焦りようを身振り手振りも交えて伝え、会場に笑いを起こします。飾らず、ちょっとしたトラブルは笑い話へと変えてしまう。マハさんの魅力が詰まったスピーチの始まりでした。
DSC05385.jpeg 10.96 MBそして、スピーチは本題へ。マハさんはこうして「マハリクSallys総会」の開催ができたことへの感謝をしつつ、以下のように語りました。
「今日、この日を皆さんと元気に迎えられて、心から嬉しいです。今、世界ではいろいろなところで暗雲が立ち込めています。先日、私がパリに行っている間にイランで戦争が始まってしまって、本当に一筋縄ではいかない世界情勢の中にあると感じています。
自分が本当に求めているもの。それは美術館に行って皆さんと一緒に芸術活動をしたり、小説を書いたりすることで、世界に平和を取り戻せないか、ということです。書くことや美術館に行くことでは世界を平和にすることはできないかもしれないけれど、その思いを心に宿しながらなにか活動をしていくことは、一人ひとりにとって、さらには世界のためにも非常に大事なことだと思う今日この頃です。
そんな私でございますが、3月20日で私はデビュー20周年を迎えました。本当に皆さんのおかげで、今日まで元気に書き続けてこれました。改めて、今日という日を皆さんと迎えられたことを心から嬉しく思っています」(原田マハさん)
マハさんのスピーチの後に登壇したのは、幻冬舎の石原正康さん。石原さんは幻冬舎の礎を築いた創設メンバーの一人であり、『大河の一滴』(五木寛之著)や『13歳のハローワーク』(村上龍著)などのミリオンセラーを世に送り出した「伝説の編集者」。
マハさんの担当編集者としても『
まぐだら屋のマリア』、『
たゆたえども沈まず』、『
〈あの絵〉のまえで』、『
リボルバー』、『
板上に咲く』(いずれも幻冬舎)など、数々のベストセラー作品をプロデュースしてきました。
DSC05440.jpeg 5.7 MB幻冬舎 専務取締役 石原正康さん石原さんはMahaliqueで隔月開催されるゲストを招いたトーク配信「Artalk&Co-talk(アートーク・コートーク)」の第1回目に、マハさんから「石原さん以外は考えられない」とゲストに招かれました。マハさんの作家活動を支え、Mahaliqueにも携わる石原さんは、今回の総会に際して、Sallysに以下のような言葉を贈りました。
「私がなぜここにいるのかというと、原田マハさんとの付き合いももう15年ぐらいになり、編集者として原田さんの作品と向き合い、応援してきたことが一番大きいでしょうね。
当時からすでにこんなサロンができたらいいなというのが、我々の祈願でした。しかし、Mahaliqueが私たちの期待を遥かに超える素晴らしいものとなっていることは、今日ここに集まっている皆さん見て、改めて確信しました。
『言葉の源泉かけ流し』と私は呼んでいますが、そのマハさんの熱い言葉のシャワーを直に浴びながら、今日は皆で一緒にマハさんを囲んで楽しい春の一時を過ごしましょう」(石原正康さん)
原田マハさんから直接手渡されるSallysへの「特別なプレゼント」
DSC05475.jpeg 7.55 MBマハさん、石原さんのスピーチにより、より一層の盛り上がりを見せる「第1回マハリクSallys総会」。しかし、この熱気はまだ序章に過ぎませんでした。乾杯から間もなくして、マハさんが各テーブルをまわり、Sallysと直接お話しできるトークタイムが始まりました。さらに、マハさんから
「特別すぎる」プレゼントがついていました。
DSC05491.jpeg 12.22 MB今回の総会に参加したSallys一人ひとりに、「原田マハ アート講座」の課題作品となった『
ジヴェルニーの食卓』(集英社)に登場する画家、クロード・モネが描いた『睡蓮』(1906年頃、大原美術館蔵)のポストカードが手渡されました。
このポストカードの『睡蓮』が収蔵されている大原美術館は、マハさんが2025年に著した『
晴れの日の木馬たち』(新潮社)の主要登場人物である、大原孫三郎により設立された場所。マハさんの作品の愛読者にとっては、さまざまな意味が重なる、たまらない一枚がチョイスされました。
それだけではありません。なんとポストカードの裏面には、
マハさんが直筆で書いたメッセージが添えられているのです!
IMG_DF1F634F900D-1.jpeg 2.5 MBマハさんの直筆メッセージ入りポストカード(Sallysの氏名にはぼかし加工を施しています)マハさんによるこれ以上ないプレゼントに、会場はさらに活気づきます。それぞれのテーブルにマハさんが来て、Sallysの名前を呼び、ポストカードを手渡し会話をする。
憧れの存在とこれほど近くで会えて、フラットに話しができる。これ以上にない贅沢な時間が流れます。
DSC05559.jpeg 10.68 MBさらに、歓談の合間には、第2回目の「Artalk&Co-talk」に登壇した、香港のCHAT紡織文化芸術館 館長兼チーフキュレーターの高橋瑞木さんからビデオメッセージも放映されました。
image10.jpg 200.67 KBオシロからもサプライズをご提供。総会の場で、Mahaliqueのコミュニティサイト内に最近OSIROがリリースした「
ブックログ」機能を公開。Mahaliqueのコミュニティの立ち上げ時から運営を伴走しているコミュニティプロデューサーの松本より、ブックログ機能の使い方を説明しました。
DSC05710.jpeg 6.86 MBオシロ コミュニティプロデューサー 松本璃奈「ブックログ」機能は非常にご好評いただき、Sallysの皆さんが登録した本が集まる「みんなの本棚」には、たくさんの本が登録されています。人気の本はやはりマハさんの作品ですが、マハさんを中心にさまざまな本が登録されることにより、
Sallysの方々が新たな本と出会い、新しいつながりが生まれる場にもなっています。
Mahalique みんなの本棚 - Mahalíque - [mahalique.com].png 1.53 MBMahaliqueの「みんなの本棚」。人気の本にはマハさんの作品が並ぶサプライズはまだまだ続きます。今回の総会では、マハさんにちなんだクイズをグループ(テーブル)ごとに回答するグループ対抗クイズが実施されました。簡単な問題から始まり、だんだんとマニアックな出題も。正解したグループにマハさんから「なんで知ってるの!(笑)」と驚きの声があがります。
DSC05749.jpeg 6.69 MB最も正答率が高かったグループには、マハさんからプレゼントが。なんとマハさん書籍の
新刊発行時に書店で並んでいたポップが手渡されました!
販促用のポップは、通常であれば出版社や書店の関係者でしか入手できないものですが、
今回のポップはすべてマハさんの直筆のサイン入り。出版業界関係者であっても入手が困難な、大変貴重なものです。
MahaliqueのSallysであることを誇りに思えるような会にしていきたい
DSC05787.jpeg 5.63 MBマハさんと過ごすあまりにも貴重で、あまりにも豪華な一時はあっという間に過ぎ、総会はお開きの時間へと近づきます。
会の締めくくりとなるスピーチに登壇したマハさんは、Sallysに以下のようなメッセージを送りました。
「楽しい時間というのは、本当にいつもあっという間に過ぎてしまいますね。私も思うことがあるんです。『この思い出はどこに行ってしまうのかな』って。だけど、思い出というのは、実は一番色濃く残るもので、楽しい思い出は永遠といっていいぐらい、皆さんの心の中に残るものだと思います。
だから、これからも皆さんがMahaliqueのSallysであることを自分の誇りに思っていただけるような、そういう会にしていきたいと思います。同時に、私も皆さんがそう思ってくださるような作品を、これからもたくさん世に送り出していく責任があると思っています。
今や私たちは1人ではありません。Mahaliqueという大きな家族の中で、同じ時間を共有し、同じ時代をこれからも生きていきましょう」(マハさん)
そしてスピーチの後には、マハさんの作家デビュー20周年を記念し、Sallysからのサプライズで花束が贈られました。
DSC05845.jpeg 5.45 MB小説家とファンという関係を越え、より深くつながるマハさんとSallys。そしてSallys同士での温かな交流が生まれるMahalique。間もなく第2期のメンバーが入り、新たな「原田マハ アート講座」もスタートします。
第2期メンバーの応募締切は2026年4月11日(土)まで。Mahaliqueでしか味わえない貴重な体験や学び、そして仲間がいます。原田マハ作品の愛読者の方、アートと文学を愛する方にとって、他にはない新しい発見と出会いがある場です。ぜひコミュニティを覗いてみてはいかがでしょうか。
Mahalique 第2期Sallys(メンバー)募集中!
Mahaliqueでは、2026年4月6日(月)より、第2期となるSallys(メンバー)を募集しています。
第2期「原田マハのアート講座」
あなたの感性で、アートと友達になる。原田マハが講師を務めナビゲートする、感性と共鳴からはじまるアートの学びの場。
第2期(2026年5月〜2026年10月)は『たゆたえども沈まず』(幻冬舎)を題材とし、パリのゴッホ兄弟・林忠正の挑戦をテーマに開講します。
プログラム(予定)
2026年5月 「たゆたえども沈まず」とは:創作秘話を解説。
2026年6月 フィンセント・ファン・ゴッホの生涯:ゴッホの生涯についてダイジェストで解説。
2026年7月 林忠正とジャポニスム:画商・林忠正と彼がパリで広めたジャポニスムについて。
2026年8月 ポスト印象主義とゴッホ:印象派の後に登場した前衛的な画家たちの一派においてゴッホはどのような足跡を残したか。
2026年9月 ゴッホ巡礼:パリ>アルル>サンレミ>オーヴェル・シュロワーズ、ゴッホの軌跡を画像とともに紹介。
2026年10月 『たゆたえども沈まず』担当編集者との対談:幻冬舎の担当編集者を招き、作品誕生の背景を語る。
事前登録開始: 2026年4月6日(月)
応募締め切り: 2026年4月11日(土)
※締め切り日前に想定人数に達した場合は、告知なく締め切らせていただきます。
※次回の募集は未定です。
詳細・お申込みはこちら▼
https://mahalique.com/about
原田マハ
1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部日本文学科、早稲田大学第二文学部美術史科卒業。伊藤忠商事株式会社、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館への派遣を経て、2002年フリーのキュレーター、カルチャーライターとなる。2005年『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞し、2006年作家デビュー。2012年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞を受賞。2017年『リーチ先生』で第36回新田次郎文学賞を受賞。2024年『板上に咲く』で第52回泉鏡花文学賞を受賞。ほかの著作に『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『たゆたえども沈まず』『常設展示室』『ロマンシエ』など、アートを題材にした小説等を多数発表。 画家の足跡を辿った『ゴッホのあしあと』や、アートと美食に巡り会う旅を綴った『フーテンのマハ』など、新書やエッセイも執筆。
原田マハ公式ウェブサイト「マハの実験室」
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