「 BeONE 」は、家と⼼を整え、最⾼家族へ導く専⾨家として活躍する鈴木尚子さんが主宰するオンラインコミュニティ。鈴木さんは2022年に「もっと楽に楽しく美しく⽣きる」⼥性のためのサポートを⾏う「LSCアカデミー」を創設。鈴木さんが20年の歳月をかけて完成させた女性のためのセルフマネジメントレッスン「BeYou」とともに、「『体・家・心』の習慣を変えご機嫌人生を手に入れる場所」としてBeONEを運営しています。 BeONEでは2024年7月からコミュニティ専用オウンドプラットフォーム「OSIRO」を導入しています。その背景や動機、導入後の効果や変化などについて、鈴木さんと運営メンバーの松裏有希さん、大内美由紀さんにお聞きしました。
背景と課題 ・メンバーに丁寧なフォローをしようと思えば思うほどツールが増えていき、運営する上で不便さを感じていた。 ・コミュニティ運営に使用するツールが増えたことで、メンバーが情報や発信を見つけづらくなっていた。 ・SNSやチャットツールを利用した運営では双方向のコミュニケーションが生まれづらく、メンバーが発信しにくい状況が生まれていた。導入の経緯 ・コミュニティ運営の機能が集約され、双方向のコミュニケーションを促進するOSIROの仕組みにメリットを感じ導入を決定。 ・OSIROでの運営スタート後の1か月は移行期間として、既存のSNSやチャットツールを活用して移行を促進。移行期間中に説明会を2度開催し、メンバーへの丁寧なフォローと説明に注力した。 ・外部講師を招いたイベントをOSIRO移行後のBeONEで限定開催し、移行後のBeONEのメリットを訴求した。導入効果 ・メンバーがBeONEの方針である「Share Give Happy!」を言葉とともに自分自身の経験をシェアするようになった。 ・コミュニティ内での発信に積極的でないメンバーの活動も把握できるようになり、メンバーへのきめ細やかなフォローが可能になった。 ・メンバーの熱量やコミュニティの盛り上がりが可視化されたことで、オーナーである鈴木さん自身のコミュニティへの想いが強くなった。
メンバーをフォローするための「ツールの煩雑さ」がコミュニティ運営の課題に
ーーまずはLSCアカデミーを立ち上げた経緯や背景についてお聞かせください。 鈴木尚子さん(以下、鈴木さん): 私自身は15年前、片付けのプロとして起業しました。ただ、当時から片付けをすること自体が事業の中心ではあったものの、「片付け」の裏側では、さまざまなものが混在していると思っています。例えば
「片付けられない」という状態の裏側にあるのは、自己肯定感の低さであったり、親子や夫婦関係の問題があったりと、その根源には人それぞれの悩みや問題がある んです。
実際、お客様からそのようなご相談をいただくことも多く、それに答えているうちに、だんだんと片付けの域を超えてメンタルや人間関係についてのアドバイスをしているようになっていました。私自身も、もともとは片付けられない人でしたが、その原因には親子問題や夫婦関係の問題がありました。それを意識して片付けをしていくなかで解決していった経緯があるので、そこから「片付け」と「周囲の問題」の関係性を心理学や哲学の領域などから学び、皆さんにお伝えするようになったんです。
しかし、2020年に私が病気をしてしまい、手術をしました。この頃はコロナ禍とも重なっていたこともあり、一気にお仕事がなくなってしまったんです。そんな時期に現在LSCアカデミーの副校長をやっている中里(ひろこさん)から、「
尚子さんがつくる起業塾やアカデミーを見てみたい 」と提案されました。それで、中里とどのようなアカデミーをつくっていくのかを話し合っていくなかで、目指したいアカデミーの姿が、これまでSMART STORAGEでやっていた事業とは少し違うように思えたんです。それは私自身の頭の中でいつかやりたいと思っていた「
ライフデザインを考える 」というものでした。
DSC09192.jpeg 9.42 MB ーー具体的にはどのような構想があったのでしょうか? 鈴木さん: 自分の人生は自分でつくり出していくもの。そうだとしたら、現状をつくり出しているものはなにかを考えると、不本意な現実も含めて自分自身にも要因があるということになります。私は
「それならば人生はリデザインできるんじゃないか」という仮説を立てて、「 BeYou 」というメソッドを設計し、ライフデザイン講座を開講していくことにしたんです 。
ただ、当初はコミュニティの構想はあまり考えていませんでした。というのも、実はSMART STORAGE時代にもコミュニティを運営していましたが、私自身あまりコミュニティが得意なタイプではないと感じていたからでした。
そのためLSCアカデミーでは無理にコミュニティを立ち上げる必要はないと考えていたのですが、アカデミーの運営メンバーから「絶対にコミュニティをやったほうがいいよ!」と提案があり、運営は私以外に任せることを条件に始まったのが、
LSCアカデミーのオンラインコミュニティ「BeONE」です 。
ーーBeONEでは当初どのような方法で運営していたのでしょうか? 松裏有希さん(以下、松裏さん): SMART STORAGE時代のコミュニティはSNSのグループページの機能を利用していたので、BeONEも最初は同じやり方で始めました。しかし、どうしても他の投稿に紛れてしまって、メンバーの方とうまくコミュニケーションが取れなかったり、情報が埋もれてしまいがちな状態になってしまいました。もう少しBeONEだけのコンテンツが見える形にできないかと思い、探り探りで他のSNSやチャットツールを使ってみたりと、方法を模索していましたね。
DSC09228.jpeg 6.34 MB ーーよりよい運営を目指していくうちに、使うツールがどんどん増えていってしまうことが課題になっていたとお聞きしました。 大内美由紀さん(以下、大内さん): やはり一つのツールだけでは不十分な部分がある一方で、運用が複雑になり手間が増えていってしまいました。チャットツールでできないことをSNSでフォローし、そのSNSでフォローしきれない部分をさらに別のSNSでフォローする......。
メンバーの方々を丁寧にフォローしようと思えば思うほどツールが増えていき、運営する上でとても不便 に感じていました。
メンバーさんにとっても、どのツールを見ていいのかがわからなくなってしまっている状態だったと思います。加えて、提供してるコンテンツも見づらかったり、画面上がテキストだけで溢れかえっていては、モチベーションも上がりません。私たちとしても、
メンバーの方々に読んでほしいと考えていたものが埋もれてしまうのは、とてももったいない と感じていました。
OSIROへの移行でメンバー同士の「Share Give Happy!」が溢れるコミュニティに
ーーそのようななか、BeONEでは2024年7月から「OSIRO」を導入いただいています。導入のポイントとなったのはどのような点だったのでしょうか? 大内さん: OSIROの場合、
コミュニティ運営に必要な機能が集約されているためメンバーの方々へのフォローもしやすく、コミュニケーションの手間を減らせることがメリット に思いました。加えて、
OSIROは仕組みとしても双方向のコミュニケーションがとりやすく、メンバー同士での交流も促進されやすい と感じました。
DSC09199.jpeg 4.3 MB ーーOSIROへの移行に際して不安だったことや、メンバーの方々がスムーズに移行していただくために工夫したことはありますか? 大内さん: やはり新しいプラットフォームへの移行だったので、メンバーの方々が離脱してしまうのでは、という不安はありましたね。しかし、結果として思ったほどの離脱はありませんでした。
松裏さん: OSIROでの
運営がスタートした7月は移行期間と割り切って、1ヶ月で皆さんに移行していただくことに注力 しました。加えて、
今まで使っていたツールも残し、誘導に活用する ようにしていましたね。例えば、オープンチャット上で「OSIROにこういう情報アップしましたよ」などのお知らせを投稿し、興味をもって見に行ってもらえるような情報発信を繰り返し行いました。また、
7月中にはオリエンテーションも2回開催し、移行について丁寧な説明と情報提供 をしていきました。
鈴木さん: OSIRO内で限定イベントも用意しました。移行する意義があると感じていただけるよう、
外部講師の方をお迎えしてOSIROのコミュニティ以外では聞けないような話 をするようにしましたね。
ーーBeONEの場合、オシロ担当者がコミュニティ運営の伴走支援を行う「運用サポート付きプラン」でご導入いただいていますが、移行後の運営で役立ったことはありますか? 大内さん: やはり
BeONEの状況をよく見ていただき、私たちがやりたいと思っていることに対して、具体的な提案をしていただけるのはとても助かっています ね。私がありがたいと思っているのは、
他のコミュニティの事例をたくさん紹介してくれる ことです。そこから私たちがやりたいことをイメージしたり、アイデアが湧いてくることも多いです。
ーーBeONEがOSIROへと移行したことによって変化したことはありますか? 鈴木さん: 以前は自分の性格や以前のチャットツールに苦手意識を持っていたこともあり、コミュニティ運営に積極的になれていませんでした。でも、
OSIROへと移行してからは、私としても「楽しそうな場所」と思うようになりました 。こうやってお互いに応援しあったり、コミュニティの中で
メンバーの方々がBeONEの方針である「Share Give Happy!」の言葉とともに、自分自身の経験をシェアしてくれるようになった ので、以前とは明確に変わっていると感じています。
松裏さん: 以前のツールでは定量的なデータが取れなかったので具体的な比較はできませんが、特に
メンバー同士での交流が増えている実感があります 。OSIROに移行してよかったのが、あまり発信していないメンバーの方がログインしているかや、コンテンツを見てくれているかがわかるようになったのはメリットに感じました。私たちとしては積極的に発信はしなくともコンテンツを読んだり、メンバー同士のやりとりを読んで楽しむ人の存在も大切にしたいと考えています。そのため、
これまでログインしているかすらわからなかったメンバーの存在感や息遣いが感じられるようになったのは、とても助かっていますね 。
また、メンバー同士のつながりも生まれやすくなり、BeONE自体が温かい場所になっていっているとも思います。先日、これまであまりコメントしてこなかったメンバーの方が初めてコメントしたところ、他のメンバーさんから自然と「初コメントおめでとう!」といったメッセージが送られていました。このように、
メンバーさん同士がお互いにコメントしやすい場を醸成してくださっているのを見て、よい雰囲気のコミュニティになった と感じました。
鈴木さん: あと、とても不思議に思っているのが、
OSIROに変えてから運営メンバーもみんな楽しそうにしているんですね。そんな顔を見れるのは、OSIROに変えて本当によかったと思えるところですね 。
大内さん: そうですね。OSIROはやはり「お城」のイメージがあるからか、私はOSIROの中を今きれいに整えていっている作業がとても楽しいなって思っています(笑)。
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心の中で絡み合った糸が解けるようなきっかけを、BeONEに置いておきたい
ーーOSIROに移行後、鈴木さんがコミュニティ内で活動することや発信が増えたとうかがいました。 鈴木さん: そうですね。例えばBeONEでは「食育週間」という取り組みをやっていて、みんなで食事をつくって、一週間分の食事内容を見せ合うことで食習慣や栄養バランスなどと向き合う取り組みをしています。
今の日本の女性たちは、鉄欠乏をはじめ栄養が不足していて、元気に動ける人が動けなくなっていっています。それが原因でさまざまな問題を抱える女性も増えてきていて、これはもはや社会的な問題だと考えています。そんな想いもあって、
OSIROに移行してから私自身がレシピを発信する「Nao’sキッチン」というコンテンツと合わせて、食事と栄養について考える週間イベントを始めた んです。
まだOSIROでスタートして4か月ほどですが、すでに「食事への意識が変わってとても元気になった!」とメッセージをくれるメンバーがたくさんいます。
そこで感謝の言葉をいただいたり、メンバー同士で盛んにシェアが行われている様子を見て、「まさに今私がやりたいことがここでちゃんとできている」という実感を持てましたね 。
ーー鈴木さんご自身として、コミュニティへのご心境に変化はありましたか? 鈴木さん: 実は最近、LSCアカデミーで私がやりたいことを、自分の会社の理念やビジョンも含めて整理したんです。LSCアカデミーは、現在オンラインコミュニティであるBeONEと、ライフデザイン講座の「BeYou」を運営していますが、以前は「BePro」という起業塾もやっていました。今では「BePro」はやめてしまったのですが、その理由は「私じゃなくてもいい」と思ったからです。
それで最近、改めて「私じゃなきゃいけないものってなんだろう?」と考えました。そんななかでBeONEのことを思い浮かべると、
メンバーの方々は「鈴木尚子」という存在を必要としてくれていて、コミュニティの存在も大切に思ってくださっています 。
だからこそ、「
私自身もこの場所があることに感謝しなきゃいけない 」と思ったんです。そんなメンバーの方々に私になにができるだろうと考えて、先日から新しい試みとしてBeONEでラジオの配信も始めました。
ーー最後に、BeONEの今後の展望についてお聞かせください。 鈴木さん: メンバーの方々にとってBeONEがサードプレイスのような場でありたい と考えています。特に小さい子どもを持つお母さんたちは、公園とスーパーと自分の家といったトライアングルの中でしか生きていなかったり、子どもが大きくなってからも職場と家の往復になってしまう方も多いんです。そんな方たちに、
自分らしく生きながら家庭を元気にするための、いろんなきっかけを提供していきたい と思っています。
しかし、そのきっかけがいつ、どのタイミングで、誰に届くのかはわからないものです。
ラジオをすると決めたのも、いつの日かそれを聴いた誰かの心に届いて、心の中で絡み合った系が解けていくようなきっかけを、BeONEの中に置いておきたいと思ったから です。
だからこそ、持続していくことがとても重要です。私は、家庭は組織の最小単位であり、家庭が元気になっていくことが、今後の日本の景気や社会をより良くしていくために必要なことだと考えています。BeONEにいるメンバーの方々が学び合ったことを活かし、自分の使命と思えることを発信する側になってくれたり、私たちの取り組みに共感して一緒に頑張ってくれるような仲間がもっと増えていってほしいですね。
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BeONEコミュニティ 鈴木尚子さんが代表を務めるLSCアカデミーが運営する、「『体・家・心』の習慣を変えご機嫌人生を手に入れる場所」をコンセプトに、衣食住の常識と習慣を変え人生を整えるコミュニティ。女性がライフワークバランスを整え、心地よく暮らすために、空間・時間・心・関係といったテーマで活動を行っている。https://beone-lscacademy.jp/about
鈴木尚子さん 株式会社SMART STORAGE 代表取締役 2児の母。出産後、苦手だった片付けを克服したのち、片付けのプロとして起業。 アパレルでの経験を生かしたパーソナルスタイリストとしての活動や、子育ての失敗からの親子関係メソッド提供などで多くの女性たちからの信頼を得る。 ブログは毎月60万人が訪れる人気ブログに成長、関連書籍15冊以上、累計20万部を超える。 現在は、女性たちが「もっと楽に楽しく美しく生きる」ための生き方デザインを伝えるLSCアカデミーの校長として、女性の起業・メンタル・片付けなど数々のスクールを開講。 「この家に⽣まれてよかった!」と思える家庭を増やすことを信念に、⽚付けを超えた⽣き⽅とマインドセットを提案し、多くの⼥性たちに新たな可能性を届けている。 Instagram: https://www.instagram.com/naokosuzuki0121/ Blog: https://ameblo.jp/naowr/