• インタビュー
2018/Jun/13 17:39

オシロと社長の、はじまりの話。vol.3

オシロと社長の、はじまりの話。vol.3

オシロとは?


作家・アーティストをエンパワーするために、
コミュニティ・ファーストという考え方をベースにした、
専用のプラットフォームシステム「OSIRO」を開発し、
日々それをブラッシュアップしている会社です。

まだまだ抽象的、 そして一部の方にしか提供できていませんが、
いつか多くの人に使ってもらえるようなサービスに育てられたら。

そんな思いで試行錯誤を重ね 「日本を芸術文化大国にする」ために邁進しています。

そしてこの記事では、そのシステムの発案者であり会社の代表取締役社長である、杉山の話。
なぜアーティストなのか?なぜコミュニティなのか?
そして「日本を芸術文化大国にする」とはどういうことなのか。

オシロに至るまでと、これからの展望を語ります。

でもちょっと長いので、4つにわけてお届けしていきます。
今回はそのvol.3をお届け

vol.1 デザイナーとしての経験
    https://osiro.it/contents/63

vol.2 いつの間にかサロン化したオフィス 
    https://osiro.it/contents/64

vol.3 初めて作った自社サービス「I hav.」
vol.4 OSIROの今とこれから

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・初めて作った自社サービス「I hav.」 
お金をショートカットして、価値観をマッチングさせる試み

乃木坂のオフィスで数年を過ごした後、そのオフィスを手放し、年の半分をニュージーランドで過ごす生活をはじめました。というのも四角大輔に毎日ニュージーランドの話を聞き、案内してもらううちに、その魅力に僕もどっぷりはまってしまったんです。向こうでは朝早く起きて、ヨガをし、夕暮れまで仕事をした後、ランニング、湖で水泳、そして夜ワインを傾けながら映画を鑑賞して寝る、という暮らし。ニュージーランドの自然の中で過ごすのは本当に心地よかったです。



 

そういう時間の中でスキルエクスチェンジのサービスを思いつきました。その名も「I hav」。それは四角大輔とランニングをしながら話している時。共通の知人であるアーティストが、どうすれば活動を続けていけるかを議題にした中で出たアイデアでした。ざっくり言うとお金をショートカットする仕組み。たとえばイラストレーターが描き続け、その作品が直接、食べ物や着るもの、住む場所に変えられたなら。そうすればきっと食べることに困らず、ずっと絵を書き続けられる、そう考えたんです。

当時の事例でいうとミシュランの星を最速でとったレストラン、「Tirpse(ティルプス)」が場所を提供するという登録をしました。一方で、芸大を首席で卒業した木彫作家、中里勇太さんが作品を登録。すると「Tirpse(ティルプス)」に中里さんの作品が展示される、ということが起こったんです。アーティストにとっては文化人がたくさん訪れる場所に無料で作品を置け、認知されるというメリットがあり、レストラン側も作品のテイストが合えばメリットになる、というwin-winの関係がつくれました。僕は「I hav.」というサービスを通してそういう事例をたくさん作っていきたかったんです。お金が介在しない、お金には換算出来ない価値のやりとりが成り立つコミュニティがあれば、アーティストは食べていけると思ったんです。

でも、このサービスは多くの方に使ってはもらえませんでした。マネタイズについて考えられてなかったし、コンセプトも伝わりづらかったようで、登録者が伸びなかったんです。当時はお金をショートカットした方がシンプルでいいと思っていたんですが、ちょっとはやすぎたみたいです。今は資本主義をベースに生きているし、それを完全に無視することはできないんだな、と実感しました。それと、初めてのサービス作りで、完璧に作りこんでからリリースしたのも失敗だったなと思います。ベーシックな機能だけでもリリースして、アップデートしていくかたちにすればよかったです。これって、開発するうえでは 基本的な考えなんですが、当時は僕の完璧主義な性質をしっかり反映させてしまったんです。 

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